証拠写真

2001年7月26日
バージニア州 アビンドン


前日、トレーラのタイヤの空気が抜けるという事件があったので、念を入れて自転車屋に行くことにする。
なにしろこの先丸二日間ほどは、ぜんぜん町らしい町がないところを通るのである。山の中で動けなくなったら大変だもんね。
写真は、まだ22歳と若いのに、一級のプロっぽく仕事をしていたハイランズ・スキー・アンド・アウトドア・センター のブランドン。

話を聞いてみると、彼は11歳のころからレーサーだったそうで、そのへんの30代に負けない自転車キャリアを持っていた。
さらに! おとといシュガー・グローブでシュワーツの自転車の変速器を点検してくれたディーンは、なんと、彼のお父さんだった。
世間は狭い!!

ブランドンがレースに出場するときには、無論、お父さんがメカニックだそうだ。
ふたりとも、自転車へ愛情を注いでいるのがよくわかる仕事ぶりなのが共通していた。



自転車屋さんから出ると、もうお昼。
今日は天気も悪いし、どこへも移動せず、文化の香りたかいアビンドンの町を楽しむ。
ここにはバーター・シアターという、有名な劇場がある。ニール・サイモンの「プロポーザル」がかかっていたので、それを観る。
舞台はなかなかの出来だったし、我々は観客の中で「もっとも遠いところから来た人」に選ばれて賞品をもらう。大満足。
ちなみに、バーター・シアターという名は、劇場ができた大恐慌直後、現金ではなくて物で入場料を払った人が
多くいたという歴史からきている。牛をつれてきて、チケット売り場の前で乳を搾った人までいたそうな。



劇場のすぐ外で、シュワーツがお年寄りにもてている図。
「東京から来た」「自転車で横断旅行をしている」この2点で、これだけの笑顔が集まってしまうバージニアは、
とてもいいところだ。これで坂道さえなければねえ。



夜。劇場でもらった賞品の中に、「マーサ・ワシントン・インでのお食事券」が入っていたので、
あまり期待せずにでかけたところ…
ワシントンDC以来の文化! ああなつかしい都会の洗練!
我々のよろこびようが常軌を逸していたのか、シェフ(スティーブ・スイート)とスー・シェフが挨拶に出てきてくれる。
あとでわかったところによれば、マーサ・ワシントン・インは、ニューヨークの有名ブティック・ホテルと同系列で、
4星級の立派なホテルなのであった。大推薦。



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