証拠写真

2001年9月24-26日
ネバダ州ラスベガス
ラスベガスから カリフォルニア州 バーストウまで



ラスベガスの永遠のテーマは観光客にお金を気持ちよくつかわせること。砂漠の真ん中で、最大の贅沢は水。
…というわけで、水をテーマにした豪華カジノホテルがぞろぞろ建っている。
左の写真、海賊をテーマにした「トレジャーアイランド」では、一日数回行われるショーで、海賊船とイギリス船が戦い、
イギリス船が負けて海に沈む。本当に沈む。勧善懲悪が大好きなアメリカで、悪いやつが勝つなんて、いかにもラスベガス。
真中の「ベラジオ」には、ホテルの前に湖がある。一日数回、写真のような噴水がホテルの建物と同じ高さまで上がる。
ここには、シルク・ド・ソレイユの水をテーマにした新作ショー、「オー」の劇場もある。
(観ました。すごかったけど、ショーそのものより設備のすごさのほうが印象的。)
右の「ベニス」では、商店街の中に運河が流れており、ゴンドラに乗ると、生のカンツォーネが聞ける。
ギャンブルに興味がなければラスベガスを楽しめないと思っていた人、いますぐ考えを改めてください。



これは「ニューヨーク・ニューヨーク」。いやー、よくできてる。自由の女神、エンパイアステートビルはもちろんのこと、
マンホールのふたから立ちのぼる水蒸気、本物としか思えないグラフィティ。左の写真の赤い曲線は、当然、ジェットコースター!(乗りました)
本場ニューヨークから誘致したブティック、レストランやバーが、あなたのお金を待っている。
「ニューヨーク・ニューヨーク」へ行くときに乗ったタクシーの運転手氏は、偶然ながらもニューヨーク出身で、
テレビドラマに出てくるイタリア系マフィアみたいなしゃべり方だった。最近もうかる商売はなんでしょうか、とたずねると、
「そりゃTシャツとかステッカーに星条旗を印刷して売ることだね」と即答してくれた。恐れ入りました。



「パリス」には、パリの凱旋門とエッフェル塔がある。右はパリの町並み。
フランスっぽい洒落た土産物屋や、カフェ、レストランが建ち並び、当然、ここでもあなたのお金は大歓迎。
ちなみに、右のパリ市外の写真の背景の青空は、天井にペンキで描かれたものである。でも、つくづく、よくできてる!

ラスベガスでは、テロ事件の影響で集客力が落ち、大勢の人たちが突然リストラされた。フリーの人は稼ぎのない日が続いている。

しかし、ガラ空きだという噂だったのに、我々が見たところ、どこもとても賑やかだった。
なんでもラスベガスの常識は「満員御礼」であって、空室率30%なんて、到底許せないんだそうだ。
すごい都市だなあ。満員じゃなければ、即リストラだなんて。



伝統的なラスベガスのイメージは享楽、金ピカ、派手ハデだったけれど、最近は決してそればかりではない。
砂漠の蜃気楼、ラスベガスは、大胆に計画され、効率的に運営された巨大なエンターテイメント都市なのである。
上の2枚は「ベニス」の建築。装飾的な建物が少ないこの時代に、このディテール。あきれる前に尊敬してしまう。
写真で紹介したもののほか、エジプト、宇宙、ローマ、日本(これは古いしチョロ過ぎる)、サーカス、アラジンと魔法のランプなど、
およそ思いつきそうなテーマのホテルは全部すでにある。このほかには、万里の長城がついた画期的な中国を計画中だそうだ。
一日で世界一周ができる町なんて、ラスベガスだけである。
大人が遊ぶ場所としては、間違いなくディズニーランドよりいいと思う。

この旅行中に見学した、観光で食っている都市としては
ミズーリ州のブランソンと、ルイジアナ州のニューオリンズをはじめ各地が思い浮かぶ。
我々は、ラスベガスを見学しながら、にわか観光都市評論家と化し、
延々と各都市の特徴と長短について話し合った。


丸3日滞在し、砂漠の暑さを避けるため、夕方、日が落ちる頃にラスベガスを発った。
名残惜しかった。この旅行中、出発するとき名残惜しいと思った場所は、数えるほどしかない。



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